旅行客にも販売へ　函館市のプレミアム付商品券

函館市は物価高騰緊急支援対策として12月中旬に発行するプレミアム付商品券について、今回初めて市内の宿泊業者を通じ、旅行客にも販売する計画だ。市民をはじめ、函館を訪れる旅行客の消費を合わせ、地域経済の回復につなげる狙い。市は販売方法などについて、関係者と協議を進めている。

　市によるプレミアム付商品券の発行は、新型コロナウイルス感染拡大後、12月で4回目。販売額1万円で1万2000円分が市内の商店や飲食店で利用できる同商品券を発行する。

　今回は前回同様に30万セットを発行するが、このうち5000セット分については取り扱いを希望する市内の宿泊業者に配布し、宿泊客へ販売してもらう。販売方法については現在検討中だが、宿泊する際に旅行客が買い取る形になる見通し。

　2020年秋にはじめて10万セット発行。実際には予想の倍近い約19万セットの申し込みがあったため、急きょ9万セットを追加発行した。2回目の21年春は前回の実績を考慮し、当初から20万セットを用意したが、それを上回る27万セットの応募があり、約7万セットを追加した。22年春は当初から30万セット発行し、希望者29万人全員が購入できた。

　市経済部は「市民が必要枚数を確実に購入できることを前提としながら、旅行客にも利用してもらうことで、地元経済の回復にさらなる効果が期待できるのでは」と話している。